家。

仕事で、バスに揺られて田舎町へ。
古い看板と長閑な風景。
峠から見えた広島の街はモヤがかかっていて、
旅先から見ているような気分だった。
ちょっと懐かしいような、
子どもの頃の夕方の帰り道を思い出すような。

街に戻ってエクセルシオールで遅いお昼。
ここのカルツォーネがすごく好き。
というか、チーズにはやっぱり目がない。
「みずうみ」(よしもとばなな)を読む。
のめりこんで読む。
途中で周りが賑やかになってしまったので、
アンデルセンに移動してまた続きを読む。
おともはホットワイン
最後まで一気に読んだ。
なんていうか、
マッサージで腰痛がやわらいだ時のような、
優しくもずっしりと響くような読後感。

最近、自分のホームグラウンド?についてよく考える。
できることならさすらい続けたいとか、
広島から引っ越したいとか思うのは、
帰ってくる家が広島にあるからだろうと思う。
今の家は持ち家ではないんだけども。

不動産は持ちたくない。
家を買ったらその土地に縛られる気がするし、
絶対にそこに戻らなければいけないのが気が重い。
しかし、歳を取って自分の絶対的な居場所がないのは、
やっぱり心細いものだろうか。
でも、ローン、固定資産税、相続、
そしてなんと言ってもメンテナンスやリフォーム、
そういうのが心底苦手で面倒なので、
心細さを差し引いても、今のところは生涯賃貸派。
歳を取ると家を借りるのも難しくなるというけれど、
これから先の高齢化社会、だんだん変わってくるだろう。
と思いたい。(楽観)
兎にも角にも身軽でいたい。

そんなことをよく考えているからか、
ばなな氏を読んだ時に動かされる心の箇所が、
「みずうみ」ではちょっと違ったような気がする。

ユニクロに行ったら、
白いタートルネックが1000円になってた。
去年無印で買って気に入ってたやつが、
衣類の虫にやられてしまってたので、嬉々として買う。

チューボーですよ」と「スーパーサッカー」のテーマ曲が、
つけっぱなしのテレビから聞こえてくると、
土曜日の夜だという実感がひしひしと湧いてきて、
明日もやすみだ、日曜日の無限の可能性にバンザイ!
だなんて、大風呂敷を広げたい心境になる。

***今日の一曲
     Mrs.Robinson  〜SIMON & GARFUNKEL

     何度聴いてもギターがかっこよすぎ。