意識していない人や物の存在の大きさ
9時前のニュースで知った、アンディ・フグの訃報。
とてもショックで、詳しいことを知りたくて、
ニュースステーションが始まるのを待った。
政治や国際情勢や、いつものように番組は進む。
そして天気予報が終わり、スポーツコーナーになった。
笑み満面の角澤アナが、元気よくプロ野球や
サッカーやオリンピックの話題を伝える。
“アンディが死んだってニュースは夢だったんかね??”
とダーリンと話すくらいに、番組はいつもどおりだった。
けっきょく、番組の最後にちょこっと触れただけだった。
まぁ、訃報ってそういうパターンが多いけれど…。
せめて、スポーツコーナーの終わりで
取り上げてもよかったんじゃないかなぁ。
けど、私が強く感じたのは、番組への不満より、
「人がひとりいなくなっても、
世の中はいつも通りに動いていくんだな」
ってこと。そんなのアタリマエだけどさ。
どんなに有名で強くて若い人の死でも。
私は特にK−1が好きなわけではなく、
アンディ以外の選手の名前は知らない。
アンディに対しても、詳しい知識はない。
でも、同じ時代を生きていたアンディが、
知らないうちに、私を支えてくれていた。
それは、私の心のうちの何万分の一かもしれないけど。
ふだん嫌っている芸能人とか、好きでも嫌いでもないアーティストとか、
その人たちが生み出した作品とか、近所のお店のおばちゃんとか
そのほかいろいろ、
人は毎日たくさんの人やものに囲まれて暮らしている。
それらは、特に必要としているわけじゃないけど、
まったくなくなってしまっても困る。
毎日、同じ空の下でそれぞれの生活をしている、
知ってる人も知らない人も、
生きているだけで
きっと誰かの励みになっている気がするのです。
「人がひとりいなくなっても、
世の中はいつも通りに動いていくんだな」
ってのとは、ムジュンしてるけどさ。
アンディは、いつも優しくて強くて・
ガーリック星人といっしょにCMに出てなきゃつまらない。
毎日を大切に生きたい。
と思いつつ、明日からもまた、言うべきことが言えず、
やるべきことをやらずに暮らして行くのだろうけど、
今は心からそう思う。