ひとりで過ごして見つけたもの

朝起きたら、ダーリンが

“おはよう!でかけてきます!
 晩ごはんは食べます(たぶん9時ごろ)”

と書いているところだった。ふっ。


私といえば、すげー姿で目が覚めた。
暑さのあまり、Tシャツを片袖だけ脱いでいた。
“このサクラフブキが…”状態。ひい。
ダーリンは居間でウタタネしたまま
朝を迎えてたようなので、それがせめてもの救い。

家中を掃除して、ひとっぷろ浴びて、
高校野球を途中まで見て、夕方からでかけた。

番人さんや、そよそよさんの日記を読んでたら、
吉本ばなな氏が読みたくなって、
ドトールに1時間半居座り、「TSUGUMI」を読んだ。
なんて、夏の終わりにぴったりな本なのだろう。
ページの間に何かが挟まっているようなので見ると、
郵便小為替を買ったときの控えをシオリにしてあった。
違うページには、プリプリのコンサートチケットが…。
両方とも1992年の日付。
「TSUGUMI」を買ったのも1992年。
なんか、なつかしいような不思議な気分になった。

本屋へ。
「BREATH」という音楽雑誌に
Bonnie Pinkが載ってたので読む。
他のページをぱらぱら見ていると、
見たことあるけど誰だっけ??という人が載っていた。

その人は、よーく見るとスチャダラパーのBOSEだった。
なんでわかんなかったかというと、
帽子をかぶっていなかったの!!!

次に「ふたりの絵本 結婚」というのを見た。
素朴な絵と手書きの文字のすてきな本。
2回目の結婚記念日に、
奥さまに向けたメッセージらしい。

会社の女の子を好きになって、告白して、
スキでスキでたまらなくて、いつも仲良くつきあって、
結婚して、赤ちゃんが産まれて…
と順調だったふたりが、
育児疲れの奥さんをうまくうけとめられずに
ふたりがかみ合わなくなり、
心がどんどんはなれてしまう。
でも、あることがきっかけで、
奥さんに笑顔が戻り、
「あの頃あんなに好きだった人はこの人なんだな」
とダンナさまが気がつく。

という物語。(こんなに説明しちゃっていいのかな)
読んでるとあっという間に、涙で読めなくなった。
どうにかこぼれおちずにすみましたが。
帽子をかぶっていてよかった。

「あの頃あんなに好きだったのはこの人」

ていうのにハマッた。
「あの頃の気持ちに戻ることができた」
というのは、ちょっとウソっぽいけど、
「大好きな彼」だった人と、
「目の前のだんなさま」は同じ人なんだよね。

ちょっと落ち着いた気持ちを取り戻しました。
今日の晩ゴハンは、昨日の腹いせに
出来合いのものにしてやろうと思っていたけど、
なにかダーリンの好きなものを作ろう。

家に帰ると、ダーリンがもう帰っていた。
机の上にはピザ。
“おいしかったけー、持って帰ってきた。食べ”
なんていう。
へそ曲がりな私は、クールな顔で
“ありがとう”
と言ってしまったけど、うれしかった。
ピザもおいしかった。

今回のケンカは長引いた。
お互い、反省と悟りがあったことでしょう(笑)