本のうれしい読み方

本屋さんに行くことも、本を買うのもとにかく好きで、
ちょっと病的なのではないかと思うほどで、
本に囲まれるだけでもいいし、
面白そうな本をかぎわけるのも楽しいし、
発売日を楽しみに待っていた本を1冊だけ大切に買うのも、
5、6冊一気買いして同時に読み進めるのも、
どれもとてもしあわせなことだけれど、
至福の読書と言えば、楽しみに買った本をそっと開いて、
そのままぐいぐいと引き込まれながらその日のうちに読み終わることだ。


今日は久しぶりにそんな読み方をした。
「彼女について」(よしもとばなな)。
こんなに悲しいのになぜ悲しいだけでは終わらず、
力強くて甘い余韻を残すんだろう。
ほんとに心をつかまれた。
涙も出ないくらいに胸をうちぬかれた。
ふぅ…。
いつもの“人生捨てたもんじゃない”という感想プラス、
とにかくなんつーか、
麻酔を打たれた歯医者帰りのような衝撃とでもいうか。


また読みたいけど、しばらくは読み返せないかもしれない。


***今日の一曲
     今夜はブギーバック  〜小沢健二