61年目のヒロシマ。

たっぷり水が流れる川と原爆ドームと青い空を同時に見ると、
原爆投下をくぐりぬけた人たちあっての、
今のこのきれいな広島の街なんだと今年も思う。

平和公園にたちこめるお線香の匂いは、
たくさんの人が亡くなっているのだということ、
ここはただの公園ではない「平和公園」であること、
いろんなことを静かに突きつけられるようで、
背筋を伸ばして慰霊碑に向かう。

朝、会社に行った家族が61年帰ってこないままで、
どこに眠っているのか手がかりもなかったらどう思うか。
がれきの下に家族や友達の手や足が見えているのに、
どうしても助けることができなかったらどんな気持ちか。
いま、コーヒーを飲んで本を読んでるとこに原爆が落ちて、
がれきに埋もれて家に帰れなくなって、
61年待ち続けて悲しむ家族を空の上から見るのは、
どんなに悲しくて申し訳ない気持ちになるか。
ほんの数分だけでも集中して真剣に想像してみる。

ひとりひとりが真剣に想像することで、
大きな力になると信じたい。

***今日の一曲
     ひろしま平和の歌