よく見える。

仕事で遠出。
お昼を食べようと思ってたお店が休みで残念。

仕事が終わって、かわいいお店のパンを買って、
神社のそばを歩いていたら、
寒風にのって樹のよい匂いがした。
なんだかなつかしいような匂いだった。
目の前のもやが晴れる様な、うたた寝から覚めるような。

途中下車してちょっと街を歩いて、
大きな本屋で江原さんの文庫をまた買って、
駅への陸橋から西を見たら、太陽が沈みかけていた。
ここからみる空はとても好きだなあ。
ネオンが映えてきて、仕事帰りの人たちが歩いていて、
夕暮れって、こんなにみずみずしかっただろうか。
街のネオンがこんなふうに、
胸の前でピッチャーの球をバシッと受けたみたいに、
直接心にしみてくるのは久しぶりだった。

帰りの新幹線から見る夕暮れの雲も雄弁だった。
久しぶりに話す友達みたい。
新幹線の揺れも電光のニュースも、
そうそう、こんな感じだったよね、と思った。

何を忘れていたのかわからないけど、
何か長いこと忘れていた感覚を思い出した。
静かにうれしくなった。
ほっこりした。

***今日の一曲
     アカシア  〜レミオロメン