楽しかった。

今日も7時起き。
やればできるじゃん(笑)。

吟渓さんの奥さまに、
朝の森林公園を案内してもらう。
ほんとに気持ちのよい朝。
とてもみずみずしいかんじがして、
しっとりと落ち着いていてとてもよかった。

散歩して、よい空気を吸って、
健康的におなかが空いて、おいしくゴハンを食べる。
…なんて、シンプルでいいんだろう。
ということで、朝ごはんをもりもり食べる。
パンのおかわりまで。

そよさん登場。
そして吟渓さんをあとにする。
名残惜し…。
できればいつか、1週間くらい滞在してみたい。

ゴンドラで、ニセコアンヌプリの展望台へ。
冬はこのへん全部、雪景色なんだよねえ。
曇っているからまぶしくなくて、
視界ぎりぎりまでくっきりと景色が見える。
昨日の夜、星が見えなかったのは残念だけど、
グレイの空がいろんなものを際立てていて、
曇天も魅力があってとても好き。
左手には羊蹄山
蝦夷富士というだけあって、
ホント富士山にそっくりだけど、
富士山に比べるとどことなくおだやかな印象。

はぁ…。うっとり。

今日もドライブ。
整然と並んだ防風林が印象に残った。

ダチョウと牛を見に行った。
道路の右側には、人が来ても動じずに草を食む牛。
左側には、人の動きに敏感な自己主張の強いダチョウ。
その落差がなんともおもしろかった。

道の駅でラーメン。
これがまた、ものすごいおいしかった。
そして小雨の中、山を見ながらソフトクリーム。
食べ進むにつれて寒くなった。
北海道だなあ、とこういうところでまた感じる。

高い木に挟まれたすてきな道をどんどん走って、
気がつけばもう千歳空港。
“そろそろ車線変更じゃない?
 こっちはタクシーのレーンだよね。
 うわー、こっちよね。そうよねそうよね。”
と、さびしさをごまかすように、
いたずらに口数が多くなったりなんかして。

そよさんに手を振り、
かばんを転がしながら空港ビルへ。
うひー、すごい人…。平日なのに。
久々の人ごみに、くらくらしてきた。
とりあえづお茶でも飲も…と歩いてたら、
向こうの方からぱっ。と人目をひく背の高い女の子が。
…と思ったら、バレーの栗原恵ちゃんだった。
うわー、顔小っちゃ!!!

お茶飲んで、外を見ていたとき頭に流れていたのは、
知床旅情”だった。
シンプルで、なかなか琴線に触れるメロディが、
名残惜しい気持ちを倍増させるのだった。
いい歌だなあ。森繁久弥だよなあ。
♪はるか国後に〜
のとこの節回しが、日本人好みな気がする…、
なんて考えながら、夕暮れが近づく空を見た。

あれこれお土産を探していて、
小樽運河工芸館”というお店の名前を見たとき、
胸がきゅぅっ。とせつなくなった。
小樽は、もうガイドブックの中だけの地名じゃなく、
知り合ったばかりの友達のような。
いい街だった。
どんな街だったか忘れそうになっても、
“坂の下に見えたあの街に”を口ずさめば、
きっと何もかもを一気に思い出すと思う。

帰りの飛行機は、後ろの学生グループが

“この袋の中のお菓子、勝手に食べてもえぇけー!”
“もー、バリお土産買いすぎたんだって”
“先生、スチュワーデスさんに怒られよる!”

と、ばりばりの広島弁でしゃべっていて、
早くも広島に到着したかのようだった。
…ふっ。

空港の本屋で買った、新しい“クウネル”を読む。
コンソメスープとコーヒー飲みながら。

行きの飛行機でしゃべった乗務員さんはいなかった。
またいつか会いたいなあ。
名前、見ておけばよかった。

楽しい旅だった。

***今日の一曲
     知床旅情  〜加藤登紀子